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告知:「道産子たちの沖縄戦記『あゝ沖縄』」出版記念 感謝と慰霊の集い 無事に終了しました
8月10日に行われたあゝ沖縄出版と沖縄慰霊の旅の報告会は、無事終了しました。当日は30名あまりの方にご参加いただき、熱のこもった意見のやり取りが行われました。主催者として、とても嬉しく思います。
今後もお知らせ等はこのブログに掲載していく予定ですので、引き続きこのブログをよろしくお願いします。
あゝ沖縄目次(連載記事を読みたい方はこちらから)
あゝ沖縄読者投稿欄
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当ブログについて
戦後20年の節目に当たる1965年。「あゝ沖縄」は、当時の北海道日刊紙「北海タイムス」にて、267回に渡って連載されました。当ブログでは、当時の記事を一部編集の上、復刻版として掲載しています。
あゝ沖縄とは
太平洋戦争における最激戦となった沖縄戦。そこには、北海道から多くの兵士が送り出されました。
沖縄戦とは何だったのか?そしてそこに北海道から送られた兵士たちはどんな状況におかれていたのか?そして兵士たちの家族は?
あゝ沖縄は、1998年に廃刊となった北海タイムス紙の遺産ともいえるものですが、同社は倒産し、その著作権の帰属についてはもはやたどるよすがもありません。当時同紙記者として、この企画の取材・編集・執筆をほとんど一人で担当したという清水幸一氏も2006年に死去されました。
鎮魂の思い
清水氏は、この仕事に並々ならぬ精力を傾けました。その背景には、とある理由があります。
彼は終戦の前年、旭川第七師団で予備役兵士の再教育係を担当していました。その任務は、一度兵役を退き、市民生活を営んでいた者たちを再招集し、訓練を施したのち、再び戦場に送り出すというものでした。いかに「御国のため」とはいえ、この任務は彼の心中に一生ぬぐえない悔悟の念をもたらしたのではないでしょうか。北海道から沖縄に送られて犠牲となった1万85名の兵士たち。彼がこの仕事に鎮魂の想いをこめたことは想像に難くありません。
亡夫の形見・・・色あせたスクラップ
彼が大切に保管していた267枚のスクラップブックが、妻である清水藤子さんのもとに残されました。
清水藤子さんは夫と死別後、月形町に移住し、趣味の絵画や田舎暮らしを楽しむかたわら、近年は都市から月形町を訪ねてくる若者たちの世話をしていました。当時藤子さんのまわりでは、いつも若者たちや地域の人々が集い、交流していました。
そんな中、藤子さんのまわりで「あゝ沖縄」のことが話題となり、このまま眠らせずに世に問うべきでは?という声が上がりました。若者たちに背中を押される形で、清水藤子さんは動き出しました。
若者たちとともに・・・50年後の再登場
物書きとして人生を全うした亡き夫・幸一氏の残した形見ともいえるこの記録。清水藤子さんは、そこに込められた亡き夫の想いと業績を世に問うことにしました。清水さんの親族からの支援と地元NPOなどのサポートを受けながら、若者たちとインターネット上でのブログ開設という形で、作業を開始しました。そして2017年、作業は完了し、晴れてあゝ沖縄はリバイバルを果たしました。
クラウドファンディングを開始
ブログ開設後、多くの遺族からのコメントが寄せられました。その対応には地域の若者があたり、改めて「戦後は終わっていない」ことを強く認識することとなりました。
あゝ沖縄の存在は次第に沖縄戦に関心を持つ人々にも知られるようになり、中でも浜田哲二さんご夫妻が主催する沖縄遺骨収集活動グループの方々との交流のきっかけとなり、このつながりは今日まで続いています。
2022年2月にはロシアのウクライナ侵攻がはじまり、地上戦の様子があゝ沖縄の道産子兵士たちの姿を想起させ、戦争は決して過去のできごととは言えないのではないか、という不安感が募っていきました。
そうした不安感がきっかけとなり、あゝ沖縄をより多くの人の眼に触れるために、「書籍として出版すべきではないか」という話が立ち上がりました。
考えをめぐらす中で、その財源として、白羽の矢が立ったのがクラウドファンディングでした。
無事出版に向けた目標達成
2023年6月にクラウドファンディングを開始。多くの方々の温かなご支援、そしてNHK・HBCラジオ・北海道新聞・沖縄タイムスといったメディアにてあゝ沖縄を取り上げていただき、翌月には無事に目標金額を達成することができました。
その後も「早く読みたい」との声を多くいただき、当初から計画を前倒しした12月末、ついに出版の運びとなりました。
平和への願いとともに
多くの人の祈りもむなしく、現在もなお戦争は、世界各地で繰り返されています。
あゝ沖縄はこうした情勢の中で、改めて「戦争とは何なのか」を世に問う意味でも、ブログでの本文掲載を継続して行っていきたいと考えています。
さて、あなたがブログに訪れてくださったのもなにかの「縁」です。沖縄戦の様相を、民草の言葉として紡いだあゝ沖縄を、ぜひ読んでいただきたいと思います。
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