- 001米軍上陸 海おおう米艦船 砲弾サク裂続く三時間
- 002米軍の沖縄作戦 台湾の孤立狙う 練りに練った上陸作戦
- 003第三十二軍の編成と作戦 上陸軍に出血戦法 A案にもとづき配備に
- 004山兵団 満州から大移動 本道出身者の主力部隊
- 005十月十日の大空襲 強い恐怖に震う 友軍機の迎撃も無力
- 006元日も空襲 苦戦激闘の前兆 星空にスパイの信号弾
- 007慶良間列島に上陸 艦砲で山も変形 地獄さながら“集団自決”
- 008特攻機 散った七百余機 米側六ヶ月も報道禁止
- 009石兵団 大砲も陸揚げ 激戦は目の前に迫る
- 010山兵団出動 行動は夜間だけ 空と海の激闘を望見
- 011死傷する島民 すごい機銃掃射 死体にすがり泣く乳児
- 012スパイ 見れば日本人 山中の電線を切断
- 013上がってこない米軍 緊張から退屈へ 四、五人つれだち民家へ遊びに
- 014だましあい 機雷、実はミソ樽 寄せては返す敵舟艇
- 015血と肉と布片と 爆雷で体当たり めざす陣地にもう米軍
- 016魔の十三日 決死、最初の突撃 一六五高地の奪回へ
- 017川島七男中尉 夜襲、一瞬に失敗 特殊眼鏡にねらわれる
- 018弾雨の中を ゴウからゴウへ 逃げ惑う沖縄の人びと
- 019逃避行 死角から死角へ 五キロの道行ったりきたり
- 020巨大な線香花火 火を吹く特攻機 敵艦、一斉に集中砲火
- 021戦艦・大和の最期 低雲、視界悪し 直撃15発 左舷の傷つかれる
- 022神風賦 本島に上陸開始 最大の水陸作戦
- 023勇ましい女子義勇軍 道産子を励ます 別れの宴で勇気百倍
- 024住民も戦った 感ずる重大な任務 「使役」の名目で漁夫6人
- 025思わず、神様… 砲火の中、急降下 爆撃機、カジを転じ軍艦に
- 026すごい日本砲兵 全戦線に弾幕 重砲、地軸をゆるがす
- 027泥人形の行進 すごい砲弾落下 連日の雨ひざまでぬかる
- 028吉田勝中佐 熱く血がかよう 本道出身の野人連隊長
- 029山三四八三部隊 生存わずか40人 筆舌に尽くせぬ悲惨さ
- 030山三四八一部隊 後退につぐ後退 切り込み隊一人も帰らず
- 031山3477部隊 捨て身の切り込み 与座岳一帯が最期の地
- 032真柳手記 写真に残る童顔 散った道産子三十七人
- 033山1207部隊 最初の敵、レプラ 逃亡患者に手を焼く
- 034平野大隊の戦闘1 遠くトリの声 夜襲前の平和な一瞬
- 035平野大隊の戦闘2 “とまるな走れ” 目ざす陣地あと百メートル
- 036平野大隊の戦闘3 犠牲増すばかり 敵の手を読み作戦計画
- 037平野大隊の戦闘4 襲いくる敵戦車 肉弾戦のあけくれ
- 038のんびりしている米軍 戦争どこ吹く風 雑談も楽しそう
- 039花と兵隊 “ああ白ユリだ” 夜風にのりにおう香
- 040百十八人の戦死者 百十八人の戦死者 19年前、陸軍ケイ紙に記入
- 041黒砂糖 一瞬、帰らぬ身 いまほほえんでいたのに
- 042石兵団の切り込み① 生還は期せず 孤立の僚友救助に出発
- 043石兵団の切り込み② なるようになれ 痛む傷口消えゆく記憶
- 044石兵団の切り込み③ 頼む、水をくれ 死んでもいいから・・・
- 045怒りと涙 あす突撃を敢行 玉砕決意 中隊長の声ひびく
- 046笑う女 子供の死で狂う 何が起きても感情ない
- 047ガスエソ 手リュウ弾くれ 自決する兵は叫んだ
- 048斉藤ラッパ手 死ぬなら中隊と 重傷の身、後退こばむ
- 049米軍記録 豊富だった兵器 防衛に全砲二百八十七門
- 050鈴木手記① 全員切り込み! 海軍砲台から無電はいる
- 051鈴木手記② 声をのみ棒立ち ゴウの中に積み重なった人間の頭
- 052コンサイス 弾薬ならぬ食糧 米軍から失敬、舌つづみ
- 053馬乗り攻撃 岩にへばりつき ゴウ内に集中攻撃の嵐
- 054戦友の歌 故郷を遠く離れ 雨に打たれ消えてゆく
- 055米軍の第一次総攻撃 四昼夜の攻防戦 山兵団も最前線へ
- 056たらちねの手紙① この顔、あの姿 いまはいずこの野や海に
- 057たらちねの手紙② 思い出に感涙・・・ 夫、愛児、兄弟をしのび
- 058たらちねの手紙➂ せめて遺品を・・・ 知りたい最期の模様
- 059志村大隊出動 信頼する避難民 山兵団に手を合わす
- 060三人の伝令兵 息をのむ数分 不発弾、二度目の命拾い
- 061女学生たち 爆撃も無関心 一途に負傷兵を後送
- 062工藤中隊① 立木も棒と化す 隊列に敵弾が落下
- 063工藤中隊② うなり、叫ぶ負傷兵 戦友も日一日と減る
- 064工藤中隊③ 両足だけ残し 直撃弾を受け飛び散る
- 065母の名をよぶ 〝ああ、最後だな――〟 すべてが遠くへ
- 066動くものなし 右も左も戦死 頼みの重機、遂にこず
- 067生き残りの三人 戦死、負傷が続出 兵隊の群に艦砲弾さく裂
- 068出征の歌 軍歌を口ずさみ 勝ち気の網谷一等兵死す
- 069吉岡兵長の死 衝撃で息絶え 〝貴様の分も俺が・・・〟
- 070殺してくれ 鬼気迫る絶叫 聞くほうの気も狂う
- 071別れの水 腹にしみる泡盛 80人中、生還は8人
- 072装薬変合 米軍に命中せず あわてて変合を失念
- 073切り込み えい光弾さく裂 不意をつき敵機関銃の猛射
- 074十数人の志村大隊 全弾撃ちつくす 期待のえんご砲撃もなく
- 075火炎放射 日本陣地を焼く 四月十九日はじめて使用
- 076日本軍の地下陣地 米軍、進撃ならず 迷路で連絡、激しい抵抗
- 077苦戦する米軍 撤退せずば死 穴にこもり援軍待つ
- 078三日のいのち 焦土にゆかしく 戦友の死体に花一輪
- 079白兵戦 さながら鬼のよう 米兵に武者ぶりつく
- 080半田上等兵自決 無残、血まみれ 〝生きていたかったろうに〟
- 081吉岡伍長の涙 山となる戦死体 かたづける気力もない
- 082レールのヤリ 鉄道線路をはずし 銃剣がわりに急造
- 083海三船七 米軍、上陸を開始 海は船でいっぱい
- 084ロケット弾攻撃 聞きなれぬ音 監視所の天井吹っ飛ぶ
- 085スパイとビラ 船上から発火信号 日本軍の服装で暗躍
- 086ノミの群れ 壁面を赤く染める ごう内に音をたてて
- 087運玉森 一発も撃てず 幾十倍ものお返し
- 088石沢准尉 〝ああ!小隊長殿が〟 部下思いだったのに
- 089工藤分隊全滅 土砂に埋まる銃 暗ヤミの中で整備
- 090めしもそぞろ あすは総攻撃 ひたすら帰隊いそぐ
- 091生きているとは・・・ 陣地内でさく裂 しばし目もみえず
- 092麻酔なしの手術 〝絶叫〟足を切断 赤カブのようガスエソ
- 093ごう内の悲劇 かあさん泣くな 母を慰むひん死の子
- 094米軍の物資投下 大空を色どる 黄、白、緑の落下さん
- 095沖縄の女性 戦車の上に平然 神の加護を信じてか・・・
- 096ごう内にかんづめ 次々倒る部落民 米兵、上乗りして掃射
- 097摩文仁陣地 水平線に大艦隊 3月20日死ねばいいの闘魂
- 098海上圧す米艦隊 じっと上陸を待つ 緊張にふるえながら
- 099特攻機の体当たり 舞い上がる火柱 米重巡、一瞬に消ゆ
- 100 USAT6 スパイを逮捕 左薬指にイレズミ