- 101私物を埋める あすは最後の戦闘 恐怖かくし、ただ前進
- 102ロケット砲 異様な砲身の束 地面を埋める砲弾幕
- 103分隊長の戦死 胸に迫撃砲弾 妻子の写真を抱いて
- 104出撃の宴 二人に一合の酒 死出の行軍の前に
- 105魔の三差路 砲車をひいて疾走 弾着の間げきぬって
- 106久米分隊長 焼けつくす民家 押しつけられて陣地偵察
- 107陣地偵察 鼻をつく悪臭 部落民の死体が散乱
- 108秘密兵器 一発で敵戦車炎上 瞬時、返礼の集中砲火
- 109三本足の馬 弾片で足吹き飛ぶ 馬車はやむなく捨てる
- 110全身に緊張感 やっと前線に到着 日中は動けず休息
- 111敵弾の洗礼 黒土の中に三遺体 機銃掃射に手も出ず
- 112弾薬小隊到着 アダ討ちの砲撃準備 恩賜のタバコをじっくり
- 113地獄図の洞穴内 転げまわる負傷兵 照準中、両眼に砲火うけ
- 114樫木大尉の手記〈1〉 「い」号作戦で行動 関東軍主力、那覇に移駐
- 115樫木大尉の手記〈2〉沖縄の民情 民兵の竹ヤリ訓練 各隊は兵舎、陣地つくり
- 116樫木大尉の手記〈3〉原色の魚 南海特有の青、黄、赤 異国的な風俗やことば
- 117樫木大尉の手記〈4〉慶良間列島 爆煙、全島おおう 米軍空襲、艦砲を開始
- 118樫木大尉の手記(5)師団命令 緊張する連隊本部 いよいよ第一線 戦闘に参加
- 119樫木大尉手記(6)作戦命令 前線へ出発の準備 夜を待って行動開始
- 120樫木大尉の手記(7)夜間機動 砲弾さけては前進 地はだもすっかり変形
- 121樫木大尉の手記(8)陣地占領 敵状を詳しく捜索 きり込み隊に潜状命令
- 122樫木大尉の手記(9)出血強要 切り込み隊を出し 敵の攻撃準備を乱す
- 123樫木大尉の手記(10)切り込み指令 砲煙弾雨のなかで・・・ 敵の攻撃を擾乱す
- 124安波茶陣地 まっ先に小隊長戦死 戦況打開にきり込みへ
- 125戦車出現 思わず緊張の一瞬 砲口に合わず見守る
- 126安波茶をさる 全員ここで玉砕か? 決意さなかに転進命令
- 127初年兵 突撃がこわくなり ごう内で自決覚悟
- 128かあさん 呼びながら絶命 断ちきれぬ思慕をいだき
- 129ねえさん〝助けて〟 死の迫った上等兵 思い浮かぶ肉親の顔
- 130めい福 霊魂守る現地の人 遺骨を集めて葬る
- 131霊の存在 おふくろの顔を見たぜ 兵長、故郷の夢を?
- 132故郷を思う 夢でわが家へ帰った 死を予期する兵たち
- 133霊の帰郷 突然、診断室で爆発音 身の変事の知らせか
- 134総攻撃計画 米軍背後に逆上陸 たのみは空軍の支援
- 135生き残った特攻隊員 軍人の最期に悔い 今や英霊に深く謝罪
- 136海の特攻隊 切り込み戦を敢行 船舶工兵 ほとんど全滅
- 137 80と81 ゆうゆうとフロに 艦砲射撃のなかで
- 138梅沢軍曹 にじみ出る人柄 元気に切り込みの訓練
- 139別れの酒宴 朝まで語り明かす 満州時代の初年兵
- 140総攻撃開始 赤尾曹長らが戦死 猛砲撃で前進できず
- 141新聞報道 戦況を詳細に掲載 首里の地下工場で発行
- 142戦車地雷敷設 素手で道路を掘る やみの中、音のせぬよう
- 143山1207部隊 忙しい防疫給水隊 陣地構築や切り込みも
- 144負傷兵心理 激しく泣き叫ぶ 痛みも柔らぐのか……
- 145めし 涙を流して食べる 一ヵ月ぶりの米つぶに
- 146荒れた首里 まるで活火山のよう 吹き上げる土砂、鉄片
- 147洞くつ内のまち 雑貨屋など店開き 日常生活をそっくり移す
- 148ウジと兵隊 からだ中はいまわる 重傷で、はらいのけられず
- 149地獄絵図 傷口にウジがわく 雨もりつづく洞穴内の野戦病院
- 150沖縄の女性 機敏に動く看護婦 水浸しの洞くつで
- 151詩人バクさん 鎮魂歌「摩文仁の丘」 当時をしのんで作詩
- 152ここは沖縄! 函館で療養するんだ…… 脳症起こす美青年
- 153さようなら… 衛生兵の一部残す 看護婦らは後退
- 154重傷者に毒 涙をのんで飲ます 命令には静かに従う
- 155うなされる 狂ったように叫ぶ 重傷者の処置で疲労
- 156雨だれの音 死臭の中さまよう 暗やみのドウクツを
- 157火 手りゅう弾を発火 マッチ代わりに使う
- 158さびしい 洞くつに置き去り 敵中で原隊へ戻れず
- 159任務終了 “帰れたぞ、原隊に…” 月夜の脱走―ただ涙
- 160友軍戦車全滅 目前で六台相次ぎ 目前で六台相次ぎ
- 161斎藤少尉 刀を抱き座ったまま 胸に敵弾を受け絶命
- 162不眠不休 いよいよ全滅か…… 休まず次々攻撃へ
- 163応用投テキ 「山砲弾」を素手で・・・ ゴウ入り口の海兵隊目がけ
- 164切り込み ほとんどが負傷兵 敵弾の中へ飛び出す
- 165布施伍長 口から血ふき出す 絶命寸前の班長
- 166俺の顔に小便! だれかがゴウの中へ 全力しぼる歩一歩
- 167あるく幽霊 死体の中さまよう 工兵のごうを捜し…
- 168宣伝ビラ 皇居拝し、ピストル自決 恋しい妻よ、子よ
- 169花火 日本軍の降伏で 終戦を祝う米軍
- 170馬 輸送上、最後の頼み 兵隊と生死をわかつ
- 171重傷者を残す 最期までここに… 死を覚悟し動かず
- 172刀カジの名人 夜襲用の日本刀を スプリング材料に作る
- 173殺してくれ! 弾片をはらにうけ 苦しさに耐えかねる
- 174一人十殺一戦車 爆雷かかえて肉薄 恐ろしさも忘れて
- 175摩文仁へ 照明弾で昼のよう 思うように進めず
- 176折れた軍刀 手りゅう弾の身代わり 目前の射撃に傷もなし
- 177水 ゴウの下にわき水 危険をおかし近づく
- 178脱出計画 くぼ地底にうめき声 かすかな息する中学生
- 179タバコ ただ、吸いたい一心 マネ事で気まぎらす
- 180イカダ 脱出計画に失敗 海岸一帯に地雷
- 181安楽部隊か・・・ 必死に物資を運ぶ いまはすべて前線
- 182ふたりの軍曹 きれいにヒゲそる あたった死の予感
- 183高級食 ビール、生きた羊 軍司令部へ運べ・・・とは
- 184パインかん 腹いっぱい食べる あすは今生の別れか・・・
- 185いのちをくれ 国のため死は覚悟 驚きもせず命に従う
- 186老上等兵 よく戦ってくれた・・・ 残りも少なく隊は解散
- 187宣撫班 生き残り兵を助け 終戦を知らせる
- 188終戦を確認 武装解き収容所へ 終戦のことば録音で
- 189輸卒 軍馬もなく徒歩で 兵器、夜を待っては運ぶ
- 190探知機 エンジンの音とらえ すぐ雨のような砲撃
- 191函館なまり 友の消息尋ね合う 同郷の二人、戦いさなか
- 192通信隊 戦況、しだいに悪化 切り込みで大半失う
- 193沖縄の土 最後の突撃を敢行 わずか30人の木口隊
- 194独断 指示のない不安感 対空遮へい工事実施
- 195死と対決 休まぬ米軍の攻撃 じっとタコツボにひそむ
- 196本望 鉄輪のさびになろう 友の死守したこの陣地で
- 197懐中時計 あとの事は頼んだぞ・・・ 形見を残して戦死
- 198敵の死体 交通ゴウに四十体 敷きうめたように・・・
- 199地獄の季節 140高地の争奪 一帯しかばねの山
- 200呼吸困難 土砂で入り口埋まる あつさに苦しめられる
目次(101-200)
