2024-05

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047ガスエソ 手リュウ弾くれ 自決する兵は叫んだ

佐藤手記 道路わきに、材木でも放り出したように、戦死体、負傷兵がなげ出されていた。 負傷兵は、そばを歩く者の足音を聞きつけて頭をあげる。「衛生兵殿ッ、助けてくれ…」「水をくれ」必死になって叫ぶ。―おれが助けてやれるくらいなら、君たちの戦友が...
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046笑う女 子供の死で狂う 何が起きても感情ない

四月五日午後八時―死の準備をいそぐ第三中隊に、大隊本部医務室から伝令がきた。戦傷者続出のため、衛生兵が不足になり、佐藤衛生兵は、大隊本部勤務を命ぜられた― 私(佐藤)は、うれしかった。あすの朝は、みんなと戦死する決心でいたのに、後方にさがれ...
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045怒りと涙 あす突撃を敢行 玉砕決意 中隊長の声ひびく

旭川市〇〇の佐藤留義さんから、球第一五五七六部隊(独立速射砲第二十二大隊)第三中隊(長・田村中尉)の戦闘手記と中隊員の写真が寄せられている。 この大隊の編成は▽大隊長高橋厳大尉▽第一中隊長西本中尉▽第一小隊長古山中尉▽第二小隊長高畑少尉▽第...
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044石兵団の切り込み③ 頼む、水をくれ  死んでもいいから・・・

志田上等兵は、中田伍長の声に、目をさました。敵は、もう撃っていなかった。起き上がろうとした。からだが妙に重い。土砂にうもれている力をふりしぼって立ち上がった。頭がズキズキ痛む。三人は前進をはじめた。 しばらく歩いた。前方の岩かげに人影を認め...
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043石兵団の切り込み② なるようになれ 痛む傷口消えゆく記憶

小隊長・奥原准尉が駆け寄ってきた。「軽機は一丁だけか?よし、お前たちは、ナマコ山の左側面へまわれ。おれと藤田(伝令)と斎藤(てき弾筒手)の三人は途中で倒れた堀口(上等兵)の軽機で、敵の正面から切り込む。合図は、てき弾筒を三発撃つから、打ち終...
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042石兵団の切り込み① 生還は期せず 孤立の僚友救助に出発

十七日夕方、第三小隊長奥原准尉が、第五中隊本部へ呼ばれて行った。間もなく深刻な表情で戻ってきた。准尉は、しばらく考え込んでいたが、意を決したように各分隊長に集合を命じた。「今夜、わが第三小隊は、現在第五中隊(長・岸本孝中尉)がいる安波茶の前...
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041黒砂糖 一瞬、帰らぬ身 いまほほえんでいたのに

四月十七日、山三四七四部隊第十一中隊(長・木口恒好中尉)と第六中隊(長・大浦真治中尉=札幌南六西十三)はそれぞれの大隊からはなれ、吉田部隊長の指揮をうけ、部隊主力として運玉森の陣地についたが―ここへくる途中のことだ。長浜慶治上等兵(赤平市茂...
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040百十八人の戦死者 百十八人の戦死者 19年前、陸軍ケイ紙に記入

山第三四八○部隊(野砲兵第四十二連隊、満州では第七九五部隊)第三大隊の編成表を和田勢三さん(苫小牧市役所勤務)の貴重な調査名簿によって書く。(ゴシックは生存者)▽部隊長西沢勇雄大佐▽第三大隊長作間正助少佐(三六、新垣で戦死、仙台市田町出身、...
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039花と兵隊 “ああ白ユリだ” 夜風にのりにおう香

小禄と糸満の中間、保栄茂(びん)部落に駐とんしていた山三四八〇部隊第三大隊(長・作間正助少佐)の行動を、和田勢三軍曹(苫小牧市役所保険課勤務)の手記によってつづる。 四月四日、五キロ南の八重瀬岳に陣地がえを命ぜられ部隊は、北上する避難民の列...
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038のんびりしている米軍 戦争どこ吹く風 雑談も楽しそう

四月十三日から十四日にかけ石兵団が守備する西海岸線の模様を、志田十司夫上等兵(札幌出身・第六十二師団歩兵第六十四旅団独立歩兵第十五大隊第五中隊=岸本中隊)の手記によって書く。 十三日、独立歩兵第十五大隊長飯塚豊三郎少佐は、各陣地の中隊に前進...